ドラマセラピーとは
ドラムセラピーとは、その名前の通りドラマ(演劇)を用いたアートセラピーです。
アメリカ・イギリス・オランダで多く取り入れられている心理療法です。
他者とのコミニケーションが円滑になること、ストレス発散すること、を主な目的としています。
その他にも、不安感が和らぐ、良い気分になる、他者からの愛を感じることができる、体を動かすことで身体的なリラックスが得られる、などの効果が期待されています。
ドラマセラピーの最大の利点は他社との共感や一体感が得られるということです。
普段コミニケーションが苦手な人もと、役の中で別人としてならコミニケーションが取れるようになります。ドラマセラピーでは、人に限らず、ネコの役やおもちゃの役など、動物や物の役も演じます。
演じることを通してコミニケーション学ぶのです。
また、子どもが親を演じる、反対に親が子どもを演じる、などしてそれぞれの立場の違いや、良い対応方法に気付くこともドラマセラピーの世界では自然とできるようになります。
役作りの時間を充分にとることで、相手の気持ちや立場をじっくりと考え向き合うことにつながります。
ドラマセラピーではいろいろな役を演じながら、本来の自分の姿に気づく人もいます。
普段は言えないことも役の中でなら素直にいうことが可能になります。そこではじめて、素の自分に気づくのです。ドラマセラピーでは、「設定は架空でも、感情は本物である。」と定義されています。
ドラマセラピーの歴史は非常に古く例えばアリストテレスが悲劇は感情や魂のカタルシス機能を持つ事であると言うように提唱していた通り演劇自体の地力がかなり古くから認められていました。
アリストレテス(BC384~)が「悲劇が感情や魂のカタルシス(心の浄化)作用を持つ」と提唱していたように、演劇が心理状況に与える効果は古くから認知されていました。
ドラマセラピーの歴史も古く、1900年代にはロシアのニコライ・エブレイノフが演劇療法と呼ばれる活動を行っていたと報告されています。アメリカでは1979年に米国ドラマセラピー学会が設立されています。
このようにドラマセラピーは様々なルーツから成り立っています。
日本ではあまり知られていない療法で、その技術が学べる場所はわずかです。
2007年から立命館大学応用人間科学研究科でカリキュラムが導入されて以来、その活動は徐々に活発になりつつあるアートセラピーです。