園芸療法とは
園芸療法は第二次世界大戦の後、アメリカを中心に広まった療法です。
アメリカでは戦争から帰還した兵士たちのこころの癒しの手段として誕生しましたが、北欧では障がい者の社会参加や社会復帰の手段として広まっています。
その規模は様々で、大規模な庭作りから、プランターを使ったガーデニング、寄せ植え、フラワーアレンジメント、日本ではコンパクトに楽しめる苔玉作りなども取り入れられています。
日本での歴史は20年程とまだ浅いですが、東京農業大学のバイオセラピー科のカリキュラムに導入されるなどその活動は広がりつつあります。
また、2008年には日本園芸療法学会が設立され、教育制度や資格制度が整ってきています。一方で園芸療法士だけを仕事にしている人は少なく、国家資格ではないため、作業療法士がリハビリテーションの一環として園芸療法を取り入れたり、介護福祉士が施設でのアクティビティとして実施しているのが実態です。
土と触れ合うことで触覚や嗅覚を刺激し、懐かしい感覚を体験することは情緒の安定に繋がります。
また、野菜のように収穫できるものを育てて達成感を味わうことで、意欲が向上するなどの効果が期待されています。
日本園芸療法学会の公式サイト
http://www.jht-assc.jp/index.html
“花や緑は人々の心を和ませ、安らぎや快感、活力、生気を与え、人と人とを近づけ、交流の場を創り出します。わが国の高齢化社会に伴う問題や、時代の変化とともに急増する現代人のさまざまなこころの病へのケア、リハビリテーションを必要とする人々への支援など、ひとりひとりの切り離せないこころとからだの健康や生活の質の改善のために、園芸療法は積極的に活用されるべき療法と考えられます。
日本園芸療法学会は、皆さまに園芸療法への関心をお持ちいただくために、広く情報を発信していく役割を果たしていきたいと考えます。さまざまなお立場からの積極的なご参加をお願いいたします。”