独立編〜私がアートセラピーを仕事にするまで(2015年〜)

独立編〜私がアートセラピーを仕事にするまで(2015年〜)

「どうやったらアートセラピーを仕事にできるの?」

一般的な会社員と違って、大々的に求人があるわけではないアートセラピストのお仕事。
『アートセラピーの教科書』をご覧になっている方には、どうやったらアートセラピストになれるのか知りたい人も多いのではないでしょうか。

私自身がアートセラピストになるまでの道のりを書き記しておきます。今回はその第二弾。
かかった費用等も公開していますので、これからアートセラピーのお仕事をしようとしている方はぜひ参考にしてくださいね。

そして独立へ

実際にアートセラピストとして活動をはじめてから2年間は、有料・無料を問わず、地道にアートセラピストとしての実績を作っていました。

そして2015年。
「アートセラピストとしての活動を広げたい」「できればアートセラピーだけで食べていけるくらいになりたい」と思い、まずは自分自身のホームページを立ち上げました。

ブログの運用なども考えましたが、もともと毎日コツコツ日記をつけるようなことが苦手です。
また、調べてみるとブログは商用利用が禁止されているものもありました。
自由にデザイン等を選べる点から見ても、やはり自分のホームページが持ちたい、と思い立ち、Web関連の勉強をしました。

はじめてのことでしたが、本を読みながらコツコツと独学をしてホームページが完成。
ホームページはWordPress(ワードプレス)という無料のサービスを使って作りました。

サイトを作り込んでいくうちに、やはり独学では限界を感じ、1日で速習できるWordPressの教室にも行きました。
まずは自分のプロフィール写真と文章、これまでの活動の様子や、自分が行っているアートセラピー(3色パステルアート)の紹介ページを作りました。

↑はじめて自作したホームページ。作成期間は2ヶ月程。

そして、ホームページとは別にFacebook上にも専用のページを作りました。
Facebookページに関しては、集客・告知に役立つWebツール一覧の記事を参考にしてください。

ホームページはとても地道な作業で、ただ作っただけでは誰も見てくれません。
立ち上げて半年程してから、ようやく見てくれる人が増えてきました。

Facebookはもともとの友人がシェアしてくれたりしたので、ホームページよりも先に認知されました。

この時期のアートセラピーのお仕事のスタイル

この時期からからレンタルスペースを借りて、ワークショップを定期開催するというスタイルをとっています。
これは今もそのままです。特定の場所を借りることはしていません。
(会場選びのコツやおすすめサイトはこちらから)

固定の場所を持つことは、費用の面でリスクが大きすぎます。
加えて、ワークショップの参加人数が増えた、他の場所での開催依頼が増えた、などの問題が発生した場合に柔軟に対応することができません。

私は現在東京以外にも、札幌、青森、京都、大阪、沖縄などで活動しています。5人以上人が集まっていれば、国内ならどこへでも行くことにしています。この小回りの良さがアートセラピストとして個人で活動する最大のメリットです。仕事のついでに旅行へいったりと公私ともにとても充実しています。

材料費+場所代+交通費を引いても、しっかりと売上が残るような料金設定しても集客ができるようになってきたのはこの時期です。
本業との両立もあったので、ボランティアでの活動は数カ所に限定し個人での活動を増やしていきました。

ワークショップはレンタルスペースで。
メールやサイト更新等の事務作業は自宅で。
というスタイルはこの頃から現在まで変わっていません。

仕事にするための勉強をはじめる

ホームページとFacebookのおかげで、自分の友人とその友人くらいまでは私の活動が届くようになり、
周りの人からも『アートセラピーの人』と認知されてくるようになりました。

けれど、全く接点のない人に知ってもらうには、まだまだ足りません。

もう一歩活動を広げるために必要な事は何なのか。
こういったことに関しては素人で、何も分からない状態だったので、知人から紹介されたコンサルタントさんが主催されている塾に入ることにしました。

この期間の費用

・WordPressの教室受講料…10,000円(当時)
・コンサル塾…4,600円/月
・サイトドメイン(*1)利用料…699円/年
・レンタルサーバー(*2)利用料…500円/月
・材料費…500円/人
・会場費(主に新宿)…3000円/時

※1、ドメインとはサイトのアドレス(https://art-method.net/)のことです。家でいうと住所のようなものです。
※2、レンタルサーバーとはサイトのデータを置いておく場所のことです。家でいうと土地のようなものです。

一方の収入は、ワークショップをするごとに数万円ずつポツポツと入ってくるように…。

編集後記

もし金銭的に比較的余裕があったり、お金よりも時間を大事にしたいと思うのであれば、ホームページは自分でゼロから独学するよりも専門の人にお願いすると良いでしょう。

私の場合は、まずは自分でできる範囲でやってみよう。
と考えていたので、独立の資金等を特別に用意していたわけではありません。
ホームページに関してはすごく遠回りをしたなという印象です。

ただし、全て人にお願いしてしまうと、
日付だけ変更したい時や、活動報告の記事を更新したいときに、自分でできなくなってしまいます。

そうすると、変更の度にお金がかかります。
やはりある程度ホームページ関連は触れるようになっておくべき。

WordPressでのホームページ作成はここ数年最もメジャーなものになっています。
一冊本を買って読んでおいて損はないはずです。

ホームページを作る際にはやはり今までの経験がすごく役に立ちました。
写真もいろいろと撮り溜めていました。
そのためホームページ開設と同時に、活動報告の記事がいくつも載っている、という状態にすることができました。

前回の記事「資格取得から活動開始へ〜私がアートセラピーを仕事にするまで①〜」でも書きましたが、やはりボランティアでも活動実績を作っておくと、いろんなところで役に立ちます。

About|この記事を書いた人

浜端望美(はまばたのぞみ) 心理カウンセラー 3色パステルアート主宰一般社団法人日本心理療法協会 事務局長ベスリクリニックこころ外来 勤務JAPAN MENSA会員   1986年生まれ。神奈川県横浜市出身。大学卒業後、広告業界に就職。印刷やデザインに携わる仕事をしながら、本格的にカウンセリングを学びはじめる。 2011年心理カウンセラーの資格を取得し転職。椎名ストレスケア研究所(株)に勤務し心理カウンセラー・講師としての経験を積む。その後、心療内科デイケア勤務や研修講師などの経験を経て独立。現役の心理カウンセラーでありながら、優秀なアートセラピストの育成、アートセラピーの普及活動に尽力している。 日本ではまだなじみの浅いアートセラピーを、メンタルケアの現場に積極的に取り入れ、そこから得たノウハウを体系化。『癒し』『デトックス』などという、漠然とした言葉で語られがちなアートセラピーの領域を、論理的に、かつ分かりやすく解説する。論理と感情がバランス良く組みたてられた独自のカリキュラムは、アートセラピストだけでなく、心理カウンセラー、コーチ、看護師、教員、療育担当者、デザイナー、経営者など幅広い層に定評がある。NEXT MORE >>>