開業届提出&雑誌掲載〜私がアートセラピーをお仕事にするまで(2016年前半)
「どうやったらアートセラピーを仕事にできるの?」
一般的な会社員と違って、大々的に求人があるわけではないアートセラピストのお仕事。
『アートセラピーの教科書』をご覧になっている方には、どうやったらアートセラピストになれるのか知りたい人も多いのではないでしょうか。
私自身がアートセラピストになるまでの道のりを書き記しておきます。今回はその第三弾。
かかった費用等も公開していますので、これからアートセラピーのお仕事をしようとしている方はぜひ参考にしてくださいね。
アートセラピーの学校では教えてくれないこと
2012年に資格を取得してから4年。
2016年のはじめに開業届を提出し、本格的にアートセラピストと名乗る準備が整いました。
私が入ったコンサル塾では、今まで自分が知らなかったとビジネスとしてアートセラピーを行っていくための知識がたくさん身に付きました。
・人に見てもらえるホームページの作り方
・自分自身のブランディング
・ライティングの技術
・PR(広報活動)
当時の私は、広報活動のためにプレスリリース*というものがある事すら知りませんでした。
(*プレスリリースとは新聞社、雑誌社等の報道関係者に対して発表を行うことです。)
コンサル塾で習ったことをコツコツと実践していった結果、だんだんと全国から私のアートセラピーを受けに来てくれる人が増えてきました。
東京を中心に活動しているのですが、札幌・名古屋・兵庫などから来てくれる人もいました。
そして、高齢者のデイサービスや放課後デイサービスなど、様々な施設からもお声掛けをいただくようになりました。
出版企画から雑誌掲載まで
当時、私はアートセラピーの本を出したいと思っていました。
出版社にコネクションがあったわけでありません。
けれど、いろいろな人とお仕事をするうちに、「やってみたいことはとりあえず口に出してみる」ことが大切だ、と感じていたので、よく「本を出版したい」と言っていました。
そうすると不思議なもので、出版社を紹介してくれる人が現れたのです。
それはボランティア先の施設のオーナーの方でした。
早速自分が出したいと思っていた本の内容をまとめて企画書を提出。
結局この企画は採用されませんでしたが、
そのすぐ後に、雑誌の表紙絵のお仕事をいただいたのです。(下写真参考↓)
社会福祉法人全国社会福祉協議会出版『生活と福祉』
※表紙絵を2016年7月号〜担当
↑雑誌をめくると、1ページ目に私の名前と経歴が掲載されています。
雑誌の表紙絵を担当したことでアートセラピストとしての仕事が急激に増えるということはありませんでした。
しかし、仕事を頼もうかどうしようか迷っている人にとって、メディアに掲載されているという事実は大きな安心材料になるはずです。
開業届けを出した起業一年目。
まずは土台作りの一年でしたが、無事に目標だった「アートセラピーだけで食べていく」ことができるようになりました。
この期間にかかった主な費用
・サイトドメイン利用料…699円/年
・レンタルサーバー利用料…500円/月
・材料費…500円/人
・会場費(主に新宿)…3000円/時
・コンサル塾…4,600円/月
収入としてはワークショップ毎の売り上げと、絵の原稿料などです。30~40代男性会社員の平均収入くらいになります。気になる方は調べてみてください。
編集後記
「アートセラピーの資格を取得したのに仕事が無いのは、自分に技術が足りないからだ」
と勘違いしていろいろな資格を取っている人を見かけることがあります。
多くの場合足りないのは資格や技術ではなく、現場経験や社会性やお仕事にするための知識です。
アートセラピーの学校はアートセラピーの技能を身につける場所なので、これは教えてくれません。
アートセラピストのほとんどが、個人事業主として独立開業しお仕事をしています。
「アートセラピーを通して社会貢献して、お金は小遣い程度で良い」
と思うのであれば、それほど難しいことではありません。
一方で、私のように「アートセラピーのお仕事だけで生活していきたい」というのであれば、もう少し努力が必要です。
ビジネススキルを身につけようと、今度はたくさんのセミナーに参加する人もいますが、これも要注意。
ビジネスの知識以上に足りないのは、自分でやってみることです。
教わった事はまず実践してみる。
そして一度でであきらめずに実践し続ける。
せっかく教わったことを実践しないのは、教えてくれた人にも失礼です。
反対に地道に努力をしいれば、誰かが手を差し伸べてくれることもあります。
はじめのうちは、できないことが当たり前。
どれだけ不器用でも、まずは自分なりに動いてみてはいかがでしょうか。