アートセラピーの現場におけるホスピタリティ

アートセラピーの現場におけるホスピタリティ

アートセラピーの現場では、参加者の方にホスピタリティーを持って接しましょう。
ホスピタリティとは『おもてなし』のことです。
参加者の方が会場に入ってすぐに「私は歓迎されている」と感じられるような対応が大切です。

あなたが思うホスピタリティとは、どのようなものでしょうか。
今まで受けてきたホスピタリティにはどのようなものがありましたか。
まずは生活の中で感じるおもてなしの気持ちに目を向けてみると良いでしょう。

丁寧さが逆効果になることも

ホスピタリティといっても、なんでも丁寧にすれば良いというわけではありません。

慇懃無礼(いんぎんぶれい)*という言葉があります。
丁寧すぎる対応は、逆に相手に疎外感を抱かせてしまう可能性もあります。

「お客様」よりも、「家に遊びにきた友人」くらいのスタンスで出迎えた方が、かえって居心地の良さを感じてもらえることもあるのです。

最低限の「おもてなし」の気持ちは必要ですが、やり過ぎは禁物。
参加者の人とどのような関係性を築きたいのかを最初に考えてみることも有効です。

・お申し込み時メールのやり取り
・会場の清潔感
・身だしなみ
・出迎え
・セッション(アートセラピーの本番)中の関わり方
・終了の挨拶
・お礼のメールのやりとり

どのような言動、どのような環境が適切か、
一度検討する時間をとりましょう。

*慇懃無礼(いんぎんぶれい)…言葉や態度などが丁寧すぎて、かえって無礼であるさま。 あまりに丁寧すぎると、かえって嫌味で誠意が感じられなくなるさま。

About|この記事を書いた人

浜端望美(はまばたのぞみ) 心理カウンセラー 3色パステルアート主宰一般社団法人日本心理療法協会 事務局長ベスリクリニックこころ外来 勤務JAPAN MENSA会員   1986年生まれ。神奈川県横浜市出身。大学卒業後、広告業界に就職。印刷やデザインに携わる仕事をしながら、本格的にカウンセリングを学びはじめる。 2011年心理カウンセラーの資格を取得し転職。椎名ストレスケア研究所(株)に勤務し心理カウンセラー・講師としての経験を積む。その後、心療内科デイケア勤務や研修講師などの経験を経て独立。現役の心理カウンセラーでありながら、優秀なアートセラピストの育成、アートセラピーの普及活動に尽力している。 日本ではまだなじみの浅いアートセラピーを、メンタルケアの現場に積極的に取り入れ、そこから得たノウハウを体系化。『癒し』『デトックス』などという、漠然とした言葉で語られがちなアートセラピーの領域を、論理的に、かつ分かりやすく解説する。論理と感情がバランス良く組みたてられた独自のカリキュラムは、アートセラピストだけでなく、心理カウンセラー、コーチ、看護師、教員、療育担当者、デザイナー、経営者など幅広い層に定評がある。NEXT MORE >>>