他の人との比較で自分がわかる
人間は社会性のある生き物です。
鳥のように空を飛んだり、ヒョウのように速く走ったりすることはできないので、人間は協力し合って、社会性を築くことで生き延びてきました。
「他の人と自分を比べてしまって辛い」という人によく出会いますが、人はひとりでは生きていけないし、他者との比較でしか自分をしることはできません。
『比較』と『評価』は違う
他の人と自分を比べてしまって苦しくなるとき、多くの人は『比較』ではなく、『評価』をしています。
あの人は〇〇できるけれど、自分はできない。
普通は〇〇なのに、自分はそれより劣っている。
これは、比較ではなく評価です。
比較とはただ単純に「比べること」です。
そこに評価は入りません。
比較することで、自分と他の人の違いを知り、そこにそれぞれ固有の個性が見出されます。
「自分を知るとは?」では、ひとりで何かに没頭して自己表現することについて書きました。次のステップはそれを他の人と比較してみることです。
アートセラピーでは、良い悪いではなく、特徴や違いに注目してみています。
違いが無ければ、人間の社会性は成り立ちません。
全て違う形をしているおかげでそれぞれの役割があり、様々な状況に対応できるのです。
この違いを最大限に活かして協力し合うことが、人間が生き延びるための社会性です。
「自然界は弱肉強食」と言いますが、本当にそうだったら
強いライオンだけが生き残って、弱い人間は今頃絶滅しているでしょう。
ところが実際は、ライオンの数はどんどん減り、人間は増えています。
凹凸の字のように、形が違うものがたくさんあることが大切。
それが人のおもしろさでもあります。
アートセラピーのグループセッションを通して、人と自分との違いを楽しんでみませんか?
本当にたくさんの個性に出会えますよ。