アートセラピーでソフトパステルをおすすめする3つの理由

タツキ先生は甘すぎる!
1話をご覧いただけましたでしょうか?

アートセラピー監修として携わっています。
https://www.ntv.co.jp/tatsuki/


以下、ネタバレを含みます

第1話は、心で絵を描く!繊細な絵描き少女
中学2年生の早乙女綾香のストーリーでした。

劇中でタツキと綾香が使っていたのは、ゴンドラパステル。
https://gondola-pastel.com/

日本で唯一のソフトパステル専業メーカーで、1本ずつ手作りされているパステルです。
国産パステルの繊細な色合いは、綾香にぴったり。
その美しさに目を奪われた方もいるのではないでしょうか。

私も日頃から愛用している【ソフトパステル】

なぜ、アートセラピーにぴったりなのか、その理由をご紹介したいと思います。

アートセラピーで使用する画材を選ぶ時、「何を使おうか?」と、自分なりの指針がいくつかあります。

画材選びの指針

①新鮮さ

年齢が上がるほど“アートすること”自体が、非日常体験となります。
いつもとは違った体験に夢中になったり、
新しい自分に出会ったり、
新しい関わりが生まれたり…

アートセラピーではそんな体験もしていただきたいと思っています。

ソフトパステルは、学校で使うことがほとんどない画材です。

学校のこと考えたくないな。思い出したくないな。
そんな気分のとき、まだ何の記憶にも染まっていない新しい体験に没頭できると、少しだけ救われることがあります。

使ったことがない、見たことがない、名前も知らない…
多くの人にとって、そんなポジションにいるソフトパステル。

そのやわらかい質感と、美しく色が重なり合う様子に誰もが魅了されます。

「こんな楽しさ、知らなかった!」という新しい発見の連続です。

アートセラピーという非日常体験を味わっていただきたいとき、私にとってソフトパステルはいちばんの相棒です。


②紙との距離感

画材選びのもうひとつの指針は、紙との距離感です。

アートセラピーでは、
紙との距離が近い=没入・没頭・主観的
紙との距離が遠い=冷静・思考・客観的
といった考え方をすることがあります。

いちばん紙と近くなる描き方はボディペインティング。
絵の具などを指にのせ、紙に直接描きます。
紙との距離は0。

距離感0とまではいかないけれど、
次に紙との距離が近く、かつ一般的な画材はクレヨンです。

反対に紙との距離が遠くなるのは、たとえば鉛筆です。

クレヨンで描くときと鉛筆で描くときでは、
紙との距離感が違いますよね。
これはなんとなくイメージしていただけますでしょうか…。

そして、ソフトパステルはどうかというと、、、

指にパステルの粉をつけて、距離感0で使うこともできれば、
パステルを持って描いて、紙との距離感を保つこともできる。

調整がきくため、やっぱり私にとってはありがたい相棒です。

ちなみに、私が主宰している【3色パステルアート®️】では
パステルの粉をコットンにつけて描く方法をとっています。

紙との距離がほどほどに近く没入感を得られます。
手が汚れない安心感もあるし、
パステルの粉がふわぁっと広がっていくので、簡単に美しい色調を表現できます。

絵心が無くて…という方にもおすすめしやすいのが、ソフトパステルです。


③コントロール感

画材選びのもうひとつの指針は、コントロール感です。

アートセラピーでは、
コントロール感がない=無意識・抽象的・流動・感情的
コントロール感がある=意識・具体的・抵抗・思考的
といった考え方をすることがあります。

コントロール感が少ない画材の一例を挙げると、
たとえばそれは、水がたっぷり含まれた水彩絵の具です。

画用紙にのせた瞬間に、水がにじんで広がっていく様子は美しいですが、
なかなか思ったようにコントロールすることはできません。

・自分で自分のコントロール感を失っている人、
(たとえば何かしらの依存症を抱えている人)

・自分の人生をコントロールできる立場にない人、
(たとえば子どもや、犯罪被害者、被災者など)

これらの人を対象とする場合は、注意が必要です。

反対にコントロール感がある画材の一例は鉛筆です。
上に挙げたとおり、意識的で具体的な形を描くことに長けています。

裏を返せば、描いているときに思考的になりやすい、というデメリットもあります。

さて、ソフトパステルはどうかというと、私は<コントロール感なし寄りの中間>に位置すると思っています。

初対面で詳しい状況が分かっていないクライアントさんにも安心して提供できる、
ソフトパステルは、やっぱり私にとって心強い相棒です。


書いていたら、ソフトパステルへの愛があふれてしまいました。

もちろん、クレヨン・色えんぴつ・絵の具といった画材全般が大好きです!
まずは気になったものから、お手に取ってみてくださいね。

この記事を書いた人

浜端望美 (はまばたのぞみ) 公認心理師/アートセラピスト 2011年より、精神科クリニック・私立高校にてカウンセラーとして勤務する。個人へのカウンセリングの他、集団療法としてアートセラピーを実施。その後、民間企業でのメンタルヘルスの仕事に従事し、企業人へのカウンセリング・アートセラピーの実践とともに、研修講師の経験を積む。 並行して2012年より3色パステルアート®︎の名称で活動を開始。これまでの参加者は2歳〜93歳までと幅広く、延べ6000人以上に指導。現在は3色パステルアートインストラクターの育成も行い、アートセラピーの普及活動に注力している。