ひとりの親としての感想[タツキ先生は甘すぎる!#7~8]

 このコラムは、2026年4月〜6月放送の連続ドラマ
『タツキ先生は甘すぎる!』の
「アートセラピー監修者メモ」として執筆したnote記事をもとに、
一部を再構成・転載しています。

関連記事一覧『https://art-method.net/category/ntv/

日本テレビ系列テレビドラマ
タツキ先生は甘すぎる!』にて、
アートセラピー監修をしています。

第8話をご覧いただけましたでしょうか?

まだの方は、
TVer、Hulu、Netflixでも
視聴可能ですのでぜひご覧ください!


以下、ネタバレを含みます


ここまでずっと
アートセラピー監修メモとして
マガジンに投稿していましたが、

今日はひとりの親としての、
ただの感想です。

海音と哲夫

哲夫〜!(海音の父)

わかる。わかるよ。。

高校生の問題まで解けちゃう娘がいたらさ、

習い事させちゃうよね。

算数コンクールだって申し込んじゃうよね。

もしかしたら海音が自分で「やりたい」って言い出したのかもしれないしね。

才能を感じたら、
それを伸ばしてあげるのも親の役割だと思う。

だけど、

好きと得意は違うし。

好きなこと(海音の場合は算数)は、
自由にやっているから好きなのであって、

そこに、秩序や比較を入れてしまったら、
それはもう好きなものではなくなってしまう場合だって
大いにあり得るから難しいよね。。

我が家の話

我が子にはあるスポーツを習わせています。

身体を動かすのが好きそうだから、
得意そうだったから、

真夏でも雨の日でも、
身体を思いっきり動かせる場所を探して、
その習い事をはじめました。

「この子のため」と純粋に思っています。

でも、
「本当にこれでいいのかな?」
とも、ずっと思っていて

たとえば、
サッカーをはじめたら、
サッカーがうまくなるかもしれない。

でもサッカーをはじめるということは、
それ以外のスポーツ

野球やバスケやスイミングやダンス…
などをする選択肢を奪うということでもあり、

といって全部を習わせることは不可能だから、

何かを選ぶということは、
別の何かの可能性を潰してしまうことでもある。

だから、子どもに何かを与えることってプレッシャーだなぁと
「本当にこれでいいのかな」と、ずっと考えてしまいます。


習い事なんて結局

・送迎できるか
・空きがあるか
・曜日と時間の都合が良いか
・本人が興味を示すか
・予算に合うか

といった条件に左右されてしまうものなのに、
これでいいのかな。
これで良かったのかな。。

かといって何も選択しないのは、
それはそれで違う気がする。。。。。

永遠に答え合わせができないことも、
この悩みの難しいところです。


ピアノを習わせたらギターはできない。
英語を習わせたらフランス語はできない。

そもそも習い事をさせたら、
その時間は自由に遊ぶことができない。

でも、子どもの得意好きが垣間見えたら、
それを伸ばしてあげるのが親の役割かな?

とも思ってしまう。

(「思ってしまう」という意識すらなく自然とそうなっていることもある)


結果として哲夫は、
海音から、海音が“好きだった”算数を奪ってしまった。

算数コンクールで“競技としての”算数を与えてしまったからかな。

習い事として“義務化された”算数を与えてしまったからかな。

メダルを獲るために厳しくしすぎたからかな…。

それとも、単純に飽きただけ?
たまたまそういう時期だった可能性もある。

「なんで好きじゃなくなっちゃったんだろう…」

海音からその理由が明言されることはなかったけれど、

親として、かつて子どもだった大人として、
哲夫にも、海音にも、

「分かる、分かるよ〜 ! ! !」

と共感することばかりでした。

いつか「やめたい」と言われたら

さて、我が子の習い事。
かれこれもう3年以上続けています。

いつか「やめたい」と言われる日が来たら、、、

タツキ先生のように
「そっか。」とまずは平常心で受け止めることができるでしょうか。

「せっかく続けてきたのにもったいない!」
「道具も一式全部揃ってるのに…」

声に出さないことは、きっとできる。

けれど、顔には出てしまうかもしれない。。

子どもは親の一瞬の反応までよく見ていますよね。

いつか来るかもしれないそのときのために、
海音ちゃん親子のことを
いつまでも心の片隅に残しておきたい。

そんなことを感じた7~8話でした。

タツキと一樹

そして、もうひとつ。

タツキと一樹(タツキの父)のストーリーも
共感することばかり。

俺も母さんも…お前ができるだけ道を外さないように、失敗しないようにって……必死だったのかもな

人生における失敗とは、なんのことか分からないけれど、、、

子どもが幸せになれますように。
必要以上に傷つかないように。
きちんと自立できるように。

親ならそう願って当然のこと。

我が子は、大切でかわいい。

だから、
絵画コンクールで賞をとったら喜ぶし。

だけど、
画家になりたいって言われたら心配になる。

その許容範囲は親の感覚的なものでしかなくて、
押し付けてしまえば、
いつかそれは子どもを追い込むものになってしまうのかな。

子どもにとって親の思想は宗教みたいなものだから、
大人が思っている以上に
子どもは追い詰められてしまうのかもしれません。


一樹のあっけらかんとした反応も、

タツキが一樹を責めていないことも最高でした。

それは、
今のタツキには父親の気持ちが理解できるからか、
自分の問題として自分の人生を引き受ける力があるからか

蒼空はどうかな


『タツキ先生は甘すぎる!』
いよいよ残り2話となりました。

次回もお楽しみに☻

 

この記事を書いた人

浜端望美 (はまばたのぞみ) 公認心理師/アートセラピスト 2011年より、精神科クリニック・私立高校にてカウンセラーとして勤務する。個人へのカウンセリングの他、集団療法としてアートセラピーを実施。その後、民間企業でのメンタルヘルスの仕事に従事し、企業人へのカウンセリング・アートセラピーの実践とともに、研修講師の経験を積む。 並行して2012年より3色パステルアート®︎の名称で活動を開始。これまでの参加者は2歳〜93歳までと幅広く、延べ6000人以上に指導。現在は3色パステルアートインストラクターの育成も行い、アートセラピーの普及活動に注力している。