フロイトの『逆転移』から読み解く心の揺らぎ
『タツキ先生は甘すぎる!』の
「アートセラピー監修者メモ」として執筆したnote記事をもとに、
一部を再構成・転載しています。
日本テレビ系列テレビドラマ
『タツキ先生は甘すぎる!』にて、
アートセラピー監修をしています。
第7話をご覧いただけましたでしょうか?
まだの方は、
TVer、Hulu、Netflixでも
視聴可能ですのでぜひご覧ください!
以下、ネタバレを含みます
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第7話のふりかえり
第7話は
“いつもニコニコ!小さな大人”
小学3年生の安藤海音のストーリーでした。
海音の言葉から見える過去
「パパだってきっと海音のこと嫌いになる」
海音ちゃん…
「パパだって」とは・・・?
今まで誰から嫌われてきたんだろう?
「学校でぎくしゃくした」と言われていたけど、
嫌われてしまったのは、
友だちから?先生から?
それとも、お父さんや、お母さんからも?
最近ユカナイの子どもたちとも揉めていたし…
いずれにしろ、
海音の中に「私は嫌われ者だ」
という考えが根付いていそうなこの発言に、
思わず抱きしめてあげたくなってしまいました。
海音の救いの糸
何があってもずっと海音のそばにいるよね?
と、縋るような目でタツキに確認する海音。
海音はずっと、
不安だったのかな。
心細かったのかな。
ひとりぼっちな気持ちだったのかな。
このシーンを見ていたら、
いろいろと想像を巡らせてしまいました。
そんなときに、
タツキとメッセージツールで繋がることができて、、、
海音はどれだけ救われた気持ちになったでしょうか。
『 転移 』・『 逆転移 』とは
転移と逆転移は、
セラピスト-クライアント間でよく起こる現象です。
説明のために
三雲教授の台詞をそのまま引用します。
海音は最近、過剰にタツキを頼ろうとしてるよな。
それは転移と言って、本来自分の親に対して抱く感情を、
無意識にタツキに重ねているんじゃないか?
それより気になるのは、そんな海音に対して今、
タツキが逆転移を起こしているということだ
これって逆転移ですか?
逆転移という言葉をはじめて使ったのは、
かの有名な精神分析家 フロイトです。
カウンセラーやセラピストが、
クライエント(相談者)に対して、
無意識に個人的な感情や態度を
向けてしまう現象のことをさします。
逆転移が起こると、
・「この子を守ってあげたい」
・「見捨てられない」
・「なぜかイライラする」
・「放っておけない」
など、相手に対して通常以上に強い感情が湧いてくることがあります。
その背景には、
セラピスト自身の過去の経験や、
人間関係のパターン、
未整理の感情などが影響していることが少なくありません。
フロイトの時代、
逆転移は「治療の邪魔になるもの」
と考えられていましたが、
現代では、
クライエントを理解するための大切な手がかり
として大切に扱われるように変化しています。
アートセラピーで発生する逆転移
逆転移は、
「クライエントについての情報」
でもあり、
「セラピスト自身の課題」
でもあるのが難解なところです。
アートセラピーでは、
作品を見た時の反応に逆転移が出やすくなります。
例えば、
・なぜか苦しくなる色使い
・異様に“良い作品”に見えてしまう
・「この絵は危険サインでは」と焦る
なども、純粋な作品鑑賞だけではなく、
自分の感情反応が混ざっている可能性があります。
そのため、実践では
「この感情はどこからきている?」
と自分自身の感情にも焦点を当て
客観的な視点を持つことが大切です。
と、逆転移について説明すると
あと10000文字くらい書いてしまいそうなので
また別の投稿でもふれていきたいと思います。
タツキの幼少期
さて、話はドラマに戻って
海音を見てると、自分の子どもの頃と重なるんです。
だから何とかしないとって…
タツキのこの発言や行動からは、
逆転移していると考えられます。
タツキの海音に対する逆転移は、
良い方向へ向かうのか
悪い方向へ向かうのか…
♪ ぼくらのこころ、強くて弱いのかな♪
福山雅治さんの主題歌、『拍手喝采』
またまた別バージョンが登場して、
そのやさしい歌声と歌詞が胸に響きました。
海音のストーリーは第8話まで続きます。
『タツキ先生は甘すぎる!』
次回もお楽しみに☻