人生脚本とは?~人生脚本とアートセラピー

 このコラムは、2026年4月〜6月放送の連続ドラマ
『タツキ先生は甘すぎる!』の
「アートセラピー監修者メモ」として執筆したnote記事をもとに、
一部を再構成・転載しています。関連記事一覧『https://art-method.net/category/ntv/

日本テレビ系列テレビドラマ
タツキ先生は甘すぎる!』にて、
アートセラピー監修をしています。

第6話をご覧いただけましたでしょうか?

まだの方は、
TVer、Hulu、Netflixでも
視聴可能ですのでぜひご覧ください!


以下、ネタバレを含みます

第6話のふりかえり

第5話に引き続き
“ミステリアス。引きこもりゲーマー”
中学3年生の柳沢智紀のストーリー。

そして同時に、
元担任だった青峰しずく(しーちゃん)の
過去〜現在までが明らかになった回でした。


これは人生脚本っていう考え方を使って、
これまでの人生を振り返りながら、
改めて自分と向き合う意味合いがあって

三雲教授からの受け売りで
頑張って説明するタツキがほほえましかったです。

さて、人生脚本とはなんでしょうか。
心理学用語なので、もう少し詳しく説明したいと思います。

人生脚本とは

人生脚本とは、
精神科医エリック・バーンが提唱した
交流分析(TA)」という心理学に出てくる考え方です。

子どもの頃の体験や、
周囲の大人との関わりの中で、
私たちは無意識のうちに
「自分はこういう人間だ」
「人生とはこういうものだ」
という思い込みを作っていきます。

人生脚本は、
そうした“自分なりの生き方のシナリオ”のようなものです。


たとえば、、

「自分はゴミだ」
「私は愛されない」
「失敗したら終わり」
「私が頑張らないといけない」
「誰かの役に立たなければ価値がない」

といった思い込みも、
人生脚本の一部かもしれません。

そして私たちは、知らないうちに、
そのその脚本に沿うような選択や、
人間関係を繰り返してしまうことがあります。

人生脚本は書き換えられる?

人生脚本は“変えられない運命”ではありません。

自分の無意識のパターンに気づき、
新しい選択や経験を積み重ねることで、
脚本を書き換えていくことも可能だと考えられています。


人生脚本は、
まず自分のパターンに気づき、振り返りながら、
少しずつ書き換えていくものです。

実際には、数日間、ときには数年間という長い時間をかけて、
専門家とともに取り組んでいきます。

人生脚本を紙芝居で描いてみる

ドラマではタツキらしく、
紙芝居』という形で、

しーちゃんと2人並んで
人生を絵にしながら見つめ直していましたね。

じゃあ、脚本を書き換えるとしたら、どうなるかな

心理学用語でありながら
『脚本』と名付けられているこの考え方、
紙芝居で表すのにぴったりだと思います。

しずくの人生脚本紙芝居

楽しさが爆発していた小学生の頃の絵。

穴に落ちてポツンと上を見つめる不登校時代の姿。

穴から出て1歩歩き出した後ろ姿。

1枚1枚、しずくのその頃の心情が
パッと伝わってくるようなイラストでした。

アートセラピーの適用

アートセラピーには、
ひとつの決まったやり方があるわけではありません。

今回のように、
もともとある心理療法に
アートを組み合わせて実施するケースも多くあります。

もちろん万人受けするわけではないけれど、
幅広く応用のきくところは、
アートセラピーの強みです。

タツキの人生脚本とは?

もし脚本を書き換えられるなら、今ごろ家族三人で暮らしてるかな

タツキが最後に描いた絵にも、
しずくと同じく木が描かれていました。

右下に並ぶ木が3本。

人生脚本を紙芝居として描きながら、
タツキが気づいた
無意識のパターンはなんだったのでしょうか?

人生脚本では、
〜すべき〉〈〜しなければならない〉〈〜してはいけない
といった思い込みを詳しく見ていきます。

・学校へ行かなければいけない〈〜しなければならない
・自分から言い始めたことは途中で辞めてはいけない〈〜してはいけない
・最後までやり遂げるべき〈〜すべき
・息子に厳しくあるべき〈〜すべき
・休んではいけない〈〜してはいけない
・自分がなんとかしなければいけない〈〜しなければならない
・父親が厳しくしなければならない〈〜しなければならない


第4話で描かれていたタツキの過去(黒髪時代のタツキ)から、
私はこのような思い込みがあるのでは?と感じました。

noteを読んでくださっているみなさまはどう感じますか?
あなたの人生の思い込みはなんですか?

人生脚本は書き換えなくてもいい

ここまで、
人生脚本の書き換えについて触れてきましたが、

人生脚本は必ず書き換えなければいけない、
といった類のものではありません。

自分が持っている人生脚本に気付き、
改めて見つめ直してみたら

「これで間違っていなかった」
「この脚本で良かった」と、

自分の人生を愛し直せるケースもあります。

タツキはどうかな…
しずくは紙芝居を作ってどう感じただろう…

TVer・Hulu・Netflixでは見逃し配信もできますので、
こんな視点からも、ぜひもう一度見てみてくださいね。

「パパー!」と登場した少女は誰!?

さて、第6話のラストで「パパー!」と言いながら
アトリエに入ってきた女の子。

あの子は誰でしょうか…

服装もなんだか
タツキと似ているような・・・

何話で、どこにいたか、
探してみてくださいね!

もうひと波きそうな予感です。

『タツキ先生は甘すぎる!』
次回もお楽しみに☻

この記事を書いた人

浜端望美 (はまばたのぞみ) 公認心理師/アートセラピスト 2011年より、精神科クリニック・私立高校にてカウンセラーとして勤務する。個人へのカウンセリングの他、集団療法としてアートセラピーを実施。その後、民間企業でのメンタルヘルスの仕事に従事し、企業人へのカウンセリング・アートセラピーの実践とともに、研修講師の経験を積む。 並行して2012年より3色パステルアート®︎の名称で活動を開始。これまでの参加者は2歳〜93歳までと幅広く、延べ6000人以上に指導。現在は3色パステルアートインストラクターの育成も行い、アートセラピーの普及活動に注力している。