偶然を受け入れるアートセラピー(マーブリングと墨流し)
日本テレビ系列テレビドラマ
『タツキ先生は甘すぎる!』にて、
アートセラピー監修をしています。
5月2日(土)放送の第4話を
ご覧いただけましたでしょうか?
まだの方は、
TVer、Hulu、Netflixでも
視聴可能ですのでぜひご覧ください!
以下、ネタバレを含みます
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第4話のふりかえり
第3話に引き続き、
“好きを見つける!ピアノと塾の二刀流”
小学6年生の橘寧々のストーリーでした。
寧々の両親は
「不登校でもいい」と
学校へ行かないことに対しては寛容な態度。
お父さんは将来(中学受験)を考えて
塾で勉強を頑張らせたい。
お母さんは寧々が好きな
ピアノを頑張らせたい。
寧々は、
勉強を頑張ればお父さんが喜んでくれる。
ピアノを頑張ればお母さんが喜んでくれる。
でも、勉強は嫌い。ピアノも嫌い。
本当はぜんぜんやりたくない
言えないよ。
それでまたお父さんとお母さんがケンカするでしょ?
我慢していた寧々がついに爆発して
部屋に篭ってしまい…
偶然を受け入れていくアート
第4話の後半で登場したアートは、
『墨流し』と『マーブリング』でした。
インクを垂らせば、
予想もしない方向へ色が広がり、
かと思えば、
ふっと底の方へ沈んでいったり…。
予測不可能な動きを見守るのが楽しいんだよ
とは、
江口洋介さん演じる
三雲教授の台詞。
見守るという眼差しが
なんともあたたかく、
彼らしい言葉に感じました。
墨流しやマーブリングは、
完璧な完成形を目指すというより、
その一瞬一瞬のゆらぎを見つめ、
偶然を受け入れていくアートです。
「そっちじゃない!」
「失敗したかも…」
そう思っていた作品でも、
並べてみれば
(むしろ並べれば並べるほど)
その作品にしかない魅力があり、
それぞれに違った美しさが見えてきます。


・美しい
・おもしろい
・不思議
・カッコイイ
墨流しやマーブリング作品を
見た人の感想も人それぞれ。
「美しい」
「おもしろい」
と感じられる感性もまた
その人だけの貴重なものです。
優秀であることを褒めるより、存在そのものを認める関わり
「上手な絵だね!」と褒められるより、
「あなたの絵が好き!」と言われたほうが嬉しい。
この感覚が
お分かりいただけるでしょうか。。
アートセラピーでは、
絵の上手or下手を問いません。
絵の技術力ではなく、
その人だからこその
自由な表現を大切にします。
「良い成績をとって偉いね!」
「ピアノで表彰されてすごい!」
人が成長する過程で、
その子の能力的な部分を褒めるのも、
もちろんダメではないけれど…
それだけだと、
だんだん苦しくなってきます。
3話〜4話で描かれた寧々のケースでは、
そんな息苦しさを感じました。
それよりも、
「あなたが大切」
「あなたのことが好き!」
優秀であるかどうかに関わらず、
その人の存在そのものを根拠なく認める。
そんな関わり方ができたらいいなと
常々思っています。
その人の自己表現を認めることは、
その人の存在そのものを肯定することにも
繋がっていくのではないでしょうか。
アートの制作過程で得られるもの
制作活動を通して
自分の内側と対話しながら、
心を整えていく。
それもまた、
アートセラピーのプロセスのひとつです。
うまくコントロールできなかったんで、ちょっと悔しいですね
想像してなかった模様になったんで、逆にそれが楽しかったです
自分の思いだけでコントロールしようとしてたかもしれないです
なんとなく、
それぞれの人柄が伝わってくるような台詞です。
ドラマのように
すっきりと納得できたり、
あっさりと言語化できたりすることは
そう多くはありません。
それでも、
・偶然を楽しむ
・偶然に身を任せてみる
そんな体験が積める場が
大人にも子どもにも
必要なのではないかと思います。
まだ言葉になる前の
「なんとなくの体感」を、
じっくりと味わっていただきたいです。
コントロールできない事態に直面したとき、どう振る舞うのか?
自分ではコントロールできない事態に直面したとき、
何を思い、
何を感じ、
どんな行動に移していくのか。
その反応には、
その人らしさが驚くほど素直にあらわれます。
いつもの行動パターン、
思考のクセと言い換えても良いかもしれません。
複数人で実施することで、
自分と違った受け止め方、
感じ方を知るきっかけにもなります。
アートはいろんなことを教えてくれます。
【愛用品】墨流しとマーブリンググッズ
『墨流し』や『マーブリング』
学校や幼稚園などで体験したことはありますか?
準備する側にまわると分かるのですが、
これが意外と難しいのです。
水と油とインクの配分を間違えると、
色が広がっていかなかったり、
紙に写しとれなかったり、、、
ゴミやホコリが入ってしまうと、
一からやり直す羽目になります。
そこで、私が普段愛用しているのはこちらのセット。
墨といえば
『墨運堂』さんの製品です。
こちらは説明書付きで
初めての人でも気軽に楽しめるセットです。
少しのインクで何枚も作成できるので、
ひとつあると長く使うことができます。
ドラマで実際に使用した道具と撮影のこと
ドラマの撮影でも、
マーブリングには『墨運堂』さんのインクを使用しました。
墨流しは本物にこだわって
墨汁と食用油で行いました。
撮影に時間がかかるので
テイクごとに違った色の広がりとなりましたが…
出演者のみなさまに実際にやっていただいています。
どんな想いで作っているのか、、、
もう一度、作品をチェックしてみてくださいね。
作品にも、それぞれの登場人物の
“その人らしさ”が表れるように、
1枚1枚こだわって作っています。


第3話 寧々のビーズアートのその後
最後に、
3話で作っていた
寧々のビーズアートことを。
4話でも度々登場した
親子の馬の絵柄。
最後のシーンでは
寧々の心の変化をあらわすように
子馬も少し進化しています。
お分かりいただけたでしょうか…
見れば見るほど、新しい発見があるはず。
『タツキ先生は甘すぎる!』
次回もお楽しみに☻