アートセラピーでマインドフルネスの効果を実感、無心になれる理由。

アートセラピーでマインドフルネスの効果を実感、無心になれる理由。

アートセラピーを受けた人から、「無心になれた!」という声がよく聞かれます。
多くの人が「無心になった」と感じるのはなぜでしょうか。

話題のマインドフルネスって?

認知行動療法の第三世代として、メンタルケアの現場で注目されていたマインドフルネス。
現在では、多くの実証的研究報告があがり、教育やビジネスにも取り入れられています。Googleが研修に取り入れたことでも話題になりました。

マインドフルネスでは「今ここ」にある自分の内側に意識を向けて、現実をあるがままに受け止めます。
そうすることで、「あのときこうしておけば良かった…」という過去の後悔や、「もし、〇〇が起こったらどうしよう…」という未来への不安に捉われてしまう状態から抜け出すことができるようになります。

ほとんどの悩みは、「過去」と「未来」に存在しています。
「今」は発生していないものに捉われている、いわゆるグルグル思考に陥って抜け出せない人が多いのです。

ただしこのマインドフルネス、「今ここ」にいれば良い。と口で言うのは簡単ですが、実行するとなると一苦労。
それもそのはず。「今ここ」にだけ意識を向けるということは、「雑念を取り除く」という禅の考え方によく似ています。言い換えれば「悟り」を開いた状態。無我の境地。

そうなれれば悩むこともないのでしょうが、それができないから修行をしているのです。
そういった世界に無縁で暮らしてきた人にとって、難しいのは当然です。

アートセラピーの効力でマインドフルネスのように『今ここ』に!

たとえば絵を描いているとき。
その間は、頭の中のいろいろ…ではなく、目の前の作品に集中しています。無心の状態とは違いますが、マインドフルネスでいう「今ここ」を、いつの間にか達成しています。

絵だけではなく、楽器を演奏している時、一生懸命歌を歌っている時、お気に入りの香りを嗅いでいる時、粘土をこねている時、、、アートに関することは、「今ここ」に強制的に意識を向けざるを得ない状態がとても作りやすいのです。

何もない状態で「今ここ」だけを意識しようとするより、ずっと簡単。
アートセラピーの現場で、「無心になれた!」という感想が多くよせられるのも納得です。

そして、
・自分にぴったりのもの
・好きだと思えるもの
これを選ぶことも大切です。難しすぎるとかえって悩みやストレスが増えてしまうので注意してくださいね。

 

About|この記事を書いた人

浜端望美(はまばたのぞみ) 心理カウンセラー 3色パステルアート主宰一般社団法人日本心理療法協会 事務局長ベスリクリニックこころ外来 勤務JAPAN MENSA会員   1986年生まれ。神奈川県横浜市出身。大学卒業後、広告業界に就職。印刷やデザインに携わる仕事をしながら、本格的にカウンセリングを学びはじめる。 2011年心理カウンセラーの資格を取得し転職。椎名ストレスケア研究所(株)に勤務し心理カウンセラー・講師としての経験を積む。その後、心療内科デイケア勤務や研修講師などの経験を経て独立。現役の心理カウンセラーでありながら、優秀なアートセラピストの育成、アートセラピーの普及活動に尽力している。 日本ではまだなじみの浅いアートセラピーを、メンタルケアの現場に積極的に取り入れ、そこから得たノウハウを体系化。『癒し』『デトックス』などという、漠然とした言葉で語られがちなアートセラピーの領域を、論理的に、かつ分かりやすく解説する。論理と感情がバランス良く組みたてられた独自のカリキュラムは、アートセラピストだけでなく、心理カウンセラー、コーチ、看護師、教員、療育担当者、デザイナー、経営者など幅広い層に定評がある。NEXT MORE >>>